一応右利き

合的に見ると、僕は右利きで、少なくとも左利きではない。ピアノにしても、右手では弾けないけれど左手では弾けるパッセージというのがあるわけではない(黒鍵白鍵とか運指の取り回しで反対の手に移し替えられない音形が…とかいう話ではなく単純な器用さの話ですよ、念のため)。ついでに言うと、世の中が右利き用に出来てるから食事筆記などは右利きで生活してるけど生まれつきは左利きとかいう話でもない(ちなみに師匠の角野先生はこのパターンだそうで、弦セレのピアノソロ角野版の左手とか鬼です笑)。

ではなぜ「一応」と付けたかというと、全体的にはともかく、一部の動きに明らかに左手のほうが器用なものがあり(主に手首・親指近辺?)、右利きと言い切るのは無理があると思えるからである。

まず、携帯やスマホの扱い。人差し指で操作する場合は右手、親指で操作する場合は左手がやりやすい。スポーツで言うと、野球は天然の右投げ左打ち。一塁に近いから左で打ってみたとかではなく、ピアノの演奏理論を考え始め、動作を関節ごとに分解して考える習慣がついてきて、左打席での動きを頭の中で反転させるプロセスを経て初めて、右打席でまともにバットが振れた、みたいな感じ。つまり、必然的にゴルフも左利きということになる。

あとバスケットボールも、ドリブルは左、パスとシュートは右。これも、プレースタイル云々以前に、右手でドリブルすると高確率でボールを蹴飛ばす、そのくせ左手片手でボールを投げると明後日の方向に飛んでいく、という話である。もしかすると、他のスポーツにも、実は左利きのスタイルでプレーした方が上手くいくものがあるかもしれない。というか気付くのが遅かったために試すことができないままになっている。

人間の思い込み・固定観念というのは怖いもので、子供の頃から上記のような例を自分で経験していたにもかかわらず、自分は完全な右利きと思っており、学生時代体育でテニスが出てきたときにも、片手バックハンドでプレーして左手を遊ばせていた記憶がある。野球とゴルフが左打なんだから、両手バックくらい思い付いて試してみろよと(汗)。ボウリングも何の疑いもなく右手で投げてきたけれど、地面に近い位置でボールを扱うドリブルが左手の方が得意なんだから1球くらい左投げも試してみろよと(さらに汗)。このあたりはピアノの技術的な発見につながるかもしれないことなので、機会を見て検証していきたいものである。

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